都市の「風味」をお茶に込めて
- irisliu4
- 7月7日
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観察メモ
2023年1月17日、中国の人気ティーブランド「喜茶(HEYTEA)」は、新店舗オープンを記念して「都市限定ロゴ入りマグネット(冷蔵庫ステッカー)」のプレゼントキャンペーンを実施しました。各都市の文化、食、地理的特徴などをロゴデザインに落とし込み、ブランドグッズとして展開することで、都市への理解や共感を深める取り組みとなりました。

詳細な内容
このマグネットは、新店舗オープンを記念した限定ノベルティです。オープン前1週間に対象店舗で購入し、大衆点評(中国のレビューサイト)や小紅書(RED)で打卡(チェックイン)投稿を行ったユーザーに配布され、各店舗につき1,000個限定とされています。
50種類以上の都市別デザインには、それぞれの都市名だけでなく、インスピレーションの出典や注釈も添えられており、デザイン性だけでなく「学び」の要素も含まれています。SNS投稿や公式プロモーションを通じて、都市の地理や歴史、文化への理解を深めるきっかけにもなっています。
私たちの考察
今やティーブランドが周辺グッズを展開するのは珍しくなく、若者たちが“打卡スポット”や話題のイベントに足を運ぶ文化も定着していますが、目を引くデザインやストーリーがなければ、数あるキャンペーンの中に埋もれてしまいがちです。
その点、喜茶の試みは、デザインの完成度だけでなく「すべての都市に敬意を払う」という姿勢が際立っています。規模の大小にかかわらず、50以上の都市がそれぞれの個性を持ったデザインとして紹介され、一線都市や省都だけでなく、小都市の住民も「自分たちの街が見える」ことに喜びを感じたはずです。
どれだけ外の世界を見渡せるようになっても、足元にあるものを大切にする視点は忘れてはいけない――そんなブランド哲学を垣間見ることができる企画でした。




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