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ポテトの香りがする壁!

  • irisliu4
  • 7月6日
  • 読了時間: 2分

by Iris Liu

2 July 2025


観察メモ


2024年4月、世界的なファストフードチェーンであるマクドナルドは、オランダにユニークな広告を設置しました。文字情報が一切ないこの広告は、内部にポテトを仕込んだ中空の構造で、通行人の注目を集めました。

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詳細な内容


この広告はマクドナルドの象徴的な赤と黄色の配色を全面に用いており、文字やロゴといった視覚的な情報は一切ありません。


壁の内部には実際のフライドポテトが入れられており、加熱・換気システムを使って、その香ばしい匂いが壁の小さな穴から外へと放出されます。通行人の食欲をかき立てる仕掛けです。


しかも、この香りの広告はマクドナルドの店舗から約200メートルの距離に設置されており、香りに誘われた人がそのまま店舗へ足を運ぶ導線が自然にできているのもポイントです。来店・購入へのコンバージョンを高めることが期待されます。



私たちの考察


今回のマクドナルドの試みは、従来の視覚や文字に頼る広告から一歩踏み出し、「匂い」という感覚に訴えかけるものでした。視覚情報は意図的に無視することができますが、匂いはある程度近づけば自然と感じてしまうもの。


その意味で、この“嗅覚広告”は消費者の注意をより直接的に引きつけ、好奇心や食欲といった感情を喚起する効果が高いと考えられます。


とはいえ、ブランド情報が不要というわけではありません。この広告にはロゴも文字もありませんが、赤と黄色の大胆な色使いにより、誰もが「これはマクドナルドだ」と自然に認識できる設計になっています。視覚的なアイデンティティと嗅覚の体験をうまく融合させた好例といえるでしょう。

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